すみれこさんは気がかりが解決した夕べ、図書館の貸し出しカウンターの前でさよならの言葉が喉に詰まって出なかった話をしてください。

さみしいなにかをかくための題(https://shindanmaker.com/595943)さんからお借りした言葉から生まれた物語。

相貌失認のためか君が司書としてこの図書館に勤めていることに全く気付かなかった。首から下げられた名札は君の旧姓だ。目が合えば返却日を丁寧に教えてくれる。私はさようならと云おうとして本を受け取ることしかできなかった。君が顔を近付けてまたねと囁く。甘い香水も意地悪な声も懐かしい。

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