プランツ

話が有ると云うので何時もの喫茶店に行くと恋人が不機嫌そうに珈琲を飲んでいた。面倒だなと思いながらアイスココアを頼む。日曜の朝はそれなりに混んでいて込み入った話をするには悪くないと思ったのだろう。ウェイトレスが去ってからそれでと頬杖を突くとお前の裸を見たと云う。私は恋人にお前と呼ばれたことに驚いて真剣に顔を凝視してしまう。渡されたスマートフォンにプランツというブログが表示されていて私に似た女の子が下着姿で写真に写っている。何なの。今度は睨むように恋人の顔を見るとお前だろうと苛々した声で云われて氷のような気分になる。妹の話はしたでしょう。家を出て男と暮らしている。この子が妹かどうかも分からない。自然と低くなった声に怯むようにそうだよなと恋人は繰り返す。そうだよな。そうだよな。その声も顔も腹が立って仕方が無い。プランツはそのまま植物の意味で美しい少女を展示するためのブログだ。被写体は私。撮影者は貴方。その庭を踏み荒らそうとする恋人を許せなくてグラスを持つ手が暫く震える。

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